日記やら二次創作やら、つれづれと。
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お題
044 「これで世界征服の野望に一歩近づいた」
銀魂 3-Z。
ヘドロさんが最強だという話。
044 「これで世界征服の野望に一歩近づいた」
銀魂 3-Z。
ヘドロさんが最強だという話。
044 「これで世界征服の野望に一歩近づいた」
その時銀時は、すれ違い様に掲示板を見た。
職員室を出てすぐの廊下に設置されたそれは、ありきたりな『生徒の要望コーナー』という題を掲げ、手の平程度のメモ紙を何枚も貼り連ねていた。
下手くそな字と達筆な字が交互に並ぶ。いつもより大分多い紙キレに、銀時は今月のクラス目標が『夢を諦めるな(でもめんどかったらてきとーで』だったことを思い出した。
単純な生徒たちに苦笑しながら、銀時は視界の端に、見慣れた字を捕らえる。
瞬間目を見開いて、足早に教室へ向かった。
少し乱暴にドアを開けると、きちんと椅子に座っている生徒は数人で、他は未だ休み時間の気分で遊んでいる。
……いや。
「先生ー! どういうことアルか!」
「先生、あれはないと思います」
銀時が教卓へたどり着く前に、生徒はその場で次々に言った。
それぞれ、愚痴に華を咲かせていたのだ。
理由はもちろん、『生徒の要望コーナー』。
銀時もそのために、教室へ急いだのだから。
「おーい、とりあえず落ち着けー」
収まらない喧騒をなだめつつ、銀時は席につくようにうながす。
生徒は嫌々ながらも席につくが、早々に怒りを表した。
「先生! どうしてマヨネーズの販売を増やしてくれないんですか」
「先生~、ワラ人形は内職じゃねーって言ってんだろィ」
「宇宙キャプテンカツーラの入学が認められんのは何故だ!」
「先生、転校させてください」
口々に言われるのは、『夢を諦めるな(以下略』で生徒たちが決めた夢の一つであり、『生徒の要望コーナー』へ出した内容だった。
そして、それらは全て、叶っていないらしい。
「俺だってな、苺牛乳の一リットル売りが認められてねーんだよ!」
銀時の夢と同じように。
それから皆は数秒沈黙し、
『殴り込みじゃああああ!!』
叫ぶなり、次々と教室から出て行った。
残ったのはたった一人。
珍しく登校していた高杉晋助。
「これで世界征服の野望に一歩近づいた」
呟いた高杉の顔は、やはりあくどかった。
ところが三分後、3-Zの先生生徒は全員泣いて帰ってきた。
その後ろに付いていたのは屁怒絽くんだった。
「ちっ」
高杉は舌打ちをしただけで、他には何も言わなかった。
終。
その時銀時は、すれ違い様に掲示板を見た。
職員室を出てすぐの廊下に設置されたそれは、ありきたりな『生徒の要望コーナー』という題を掲げ、手の平程度のメモ紙を何枚も貼り連ねていた。
下手くそな字と達筆な字が交互に並ぶ。いつもより大分多い紙キレに、銀時は今月のクラス目標が『夢を諦めるな(でもめんどかったらてきとーで』だったことを思い出した。
単純な生徒たちに苦笑しながら、銀時は視界の端に、見慣れた字を捕らえる。
瞬間目を見開いて、足早に教室へ向かった。
少し乱暴にドアを開けると、きちんと椅子に座っている生徒は数人で、他は未だ休み時間の気分で遊んでいる。
……いや。
「先生ー! どういうことアルか!」
「先生、あれはないと思います」
銀時が教卓へたどり着く前に、生徒はその場で次々に言った。
それぞれ、愚痴に華を咲かせていたのだ。
理由はもちろん、『生徒の要望コーナー』。
銀時もそのために、教室へ急いだのだから。
「おーい、とりあえず落ち着けー」
収まらない喧騒をなだめつつ、銀時は席につくようにうながす。
生徒は嫌々ながらも席につくが、早々に怒りを表した。
「先生! どうしてマヨネーズの販売を増やしてくれないんですか」
「先生~、ワラ人形は内職じゃねーって言ってんだろィ」
「宇宙キャプテンカツーラの入学が認められんのは何故だ!」
「先生、転校させてください」
口々に言われるのは、『夢を諦めるな(以下略』で生徒たちが決めた夢の一つであり、『生徒の要望コーナー』へ出した内容だった。
そして、それらは全て、叶っていないらしい。
「俺だってな、苺牛乳の一リットル売りが認められてねーんだよ!」
銀時の夢と同じように。
それから皆は数秒沈黙し、
『殴り込みじゃああああ!!』
叫ぶなり、次々と教室から出て行った。
残ったのはたった一人。
珍しく登校していた高杉晋助。
「これで世界征服の野望に一歩近づいた」
呟いた高杉の顔は、やはりあくどかった。
ところが三分後、3-Zの先生生徒は全員泣いて帰ってきた。
その後ろに付いていたのは屁怒絽くんだった。
「ちっ」
高杉は舌打ちをしただけで、他には何も言わなかった。
終。
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